キャリアインタビュー
商業施設運営には
新しいものをつくるワクワクが詰まっている。
谷 聡子
MIYASHITA PARK
オペレーションセンター 所長
2002年入社
PROFILE
学生時代に住んでいた広島で夢中になったのは、当時当社が運営していたアルパーク。面接の際に立ち寄り「ここで働きたい」と思ったのが、ららぽーとTOKYO-BAY。「お客さまに楽しんでいただくための創意工夫」に魅せられ、入社しようと決めた。入社後は各種商業施設のオペレーションセンターを軸にしながら、開業準備や人事業務にも従事。現在はMIYASHITA PARKの所長を務める。
入社1年目〜
ららぽーとTOKYO-BAY
オペレーションセンター
店舗コミュニケーションのきっかけづくりは、
店内のささやかな“変化”に気づくこと。
最初の2年は店舗運営の基本を学びました。各店舗の店長さんはいずれも、自分より年上で知識も豊富。新人としてどのように接すれば信頼関係を築けるのか、自分なりに模索した時期でした。すぐに実践したのは、店内のちょっとした変化に気づくこと。「新商品を入荷したんですね」「ディスプレイを変えて素敵になりましたね」とお声がけすると、店長さんも「そうなんです。実は…」と笑顔で返してくれます。施設運営側の人間がいつも気にかけてくれている。その実感が、店舗の悩みなど深い会話に繋がり、信頼関係構築のべースになることを学びました。異動の際、店長さんからいただいた「担当が谷さんで良かった」という言葉は忘れられません。
後半の2年半は計数管理が中心でした。施設の売上や来店客数などを分析し、様々な報告書を作成しデベロッパーに報告をするのが主な仕事。数字の分析や報告書のまとめ方、スケジュール管理など事務的な能力が向上した期間でした。
入社5年目〜
ららぽーと横浜
オペレーションセンター
新しいものをイチからつくる達成感。
これが私のやりたかったこと。
ららぽーと横浜が開業する半年前に着任し、がむしゃらに働きました。ららぽーとTOKYO-BAYにいた頃は、先輩たちがつくった仕組みの中で動けば良かった。でも、ここではルールづくりから自分たちで取り組まなければならない。その点が大きな挑戦でした。しかも、メンバーの半分が入社して間もない若手中心のチーム。数少ない運営経験者だった私が持っている知識や経験を活かさねばと、主体的に業務に邁進しました。制作物やルールをイチからつくる。自分で最適なものを考え、提案し、決定する。このプロセスは本当に楽しいものでした。たくさんの新しいものを生み出すことに達成感を覚えると同時に、これが自分のやりたかったことだと感じました。
入社7年目〜
人事部 人材開発課(主任/課長代理)
研修づくりを通して、
この会社をもっと好きになった。
人事部への異動はまさに、青天の霹靂。当時まだ存在しなかった階層別研修やe-learningの仕組みをつくるのが、私の新たなミッションでした。それまでの業務内容とは全く勝手が違うので、異動してしばらくは転職した気分でした(笑)。でもありがたいことに、思っていた以上に楽しい日々が待っていたんです。会社全体を俯瞰で見て、課題を見つけ、それを研修内容に盛り込んでいく。その狙いがピタッとハマった時にやりがいを感じました。改めて、「つくる楽しさ」がキャリアの軸になっていることを再確認しました。
一番の収穫は、5年半人事部に所属し、当社の考え方や上層部の社員への想いに触れたことだと思います。例えば、体調不良で休職している社員を長期的に支援するなど、社員一人ひとりと向き合う姿勢には並々ならぬものがあります。研修会社との打ち合わせでは何度も、「社員想いのいい会社ですね」と驚かれました。そうした反応に触れ、私自身がこの会社をもっと好きになり、誇りに感じるようになりました。
入社12年目〜
コレド室町オペレーションセンター
所長代理
あまりに楽しくて、
販売促進の企画が頭から離れない。
コレド室町2・3の開業担当として販売促進業務に携わりました。開業は経験していたものの、都心型の施設も販売促進業務も未経験。さらには長らく人事部にいたことで商業の感覚が完全に抜け落ちてしまっていたので、戸惑いは非常に大きなものでした。慣れるのに時間はかかりましたが、ここでは販売促進業務の楽しさにすっかり虜になりました。このターゲット層にはどんな施策が刺さるか? このデザインは施設イメージに合うだろうか? 販売促進について考えを巡らせることが癖になりました。ターゲットと目的を決めて、施策を考え、実行する。そして制作物が形となり、お客さまからの反響が見えたときはとても嬉しい瞬間でした。
入社16年目〜
三井不動産
日比谷街づくり推進部 出向
商業施設のプロとして、
出向先でも信念を貫く。
東京ミッドタウン日比谷の開業担当として着任しました。開業を経験するのは3度目でしたが、これまでと大きく異なるのは、三井不動産に出向して業務を行ったことです。商業運営をしていない組織の中での開業準備は苦労の連続でした。当社のノウハウをそのまま使える環境になかったため、システム構築やハウスカードの選定まで自分たちで進めなければなりません。裏を返すと、自分たちが主導役になり、自分たちが信じた方向にプロジェクトを推進できるということ。リーダーとして億単位の予算を動かすプレッシャーもありましたが、今までの経験を最大限活かし、とにかく信念を持って遂行しました。ホームページを立ち上げたり、販促冊子を制作したり、六本木の東京ミッドタウンと連携したキャンペーンを打ったり。困難な環境の中でやり切ったことは、大きな自信になりました。
入社19年目〜
コレド日本橋
オペレーションセンター 所長
想定ターゲットは自分自身。
「ファッション好きの働く女性」に
刺さる商業施設へ。
コロナ禍真っ只中の2020年4月1日に着任し、その1週間後には休館へ。そんな大変な状況下での所長業務となりました。お客さまはもちろん、オペレーションセンターのメンバーも、店舗スタッフも不安な気持ちを抱えている中、どのような対応が安心につながるのか思案し、工夫を重ねた3年間でした。
コレド日本橋のお客さまの多くは働いている女性です。自身が持つ感覚を館の運営に反映できることが私の強みでした。ファッションが好きだから訪れる場所。落ち着いた雰囲気のなか、お買い物が楽しめる場所。そんな想定で、施策の内容やデザイン、環境づくりにこだわりました。コレド日本橋に足を踏み入れた瞬間、働く女性がシンパシーを感じるように。その結果、施策の効果が上がり、店長さんの皆さんからは喜びの声をたくさんいただくことができました。
入社22年目〜
MIYASHITA PARK
オペレーションセンター 所長
若手を主役にするため、
自由に意見できる風土をつくる。
2023年4月、MIYASHITA PARKの所長に着任。コレド日本橋とは打って変わって、今度は渋谷を訪れる多種多様なお客さまがターゲットの商業施設です。学生もいれば観光目的の外国人もいる。そこで、これまでのやり方は捨て去り、仕事の取り組み方をガラリと変えることに。若手メンバーの意見や感覚をより意識的に聴くようにしています。
MIYASHITA PARKが目指すのは、個性的で多様な価値観を受容し、そこで過ごすお客さまが自分らしくいられる空間です。もちろん商業施設なので売上を上げることも重要ですが、唯一無二の存在であり続けることもミッションだと思っています。そんなMIYASHITA PARKが輝くためには、メンバーが没個性にならず、自分の意見を自由に言える風土づくりが大切。だから、私の独断では物事を進めません。メンバー全員が日々ワクワクしながら働けるよう環境づくりに取り組んでいます。
今後の展望
チャレンジするのが楽しみ。
どこにいても必ず、
やりがいを見つけられるから。
ここ10年、都心の複合施設を担当してきましたが、同じ都心でも施設によって全く異なる特色を持っており、それが都心商業の魅力に映っていました。これからも都心で、という思いもありますが、違う分野でもきっと新しい発見があると考えています。実は、今までのキャリアパスにおいて、明確に希望を会社に伝えたことはないんです。会社に求められる役割を認識して取り組んできました。異動直後は毎回不安でいっぱいですが、目の前の課題に真剣に取り組んでいると自ずとやりがいや楽しさが湧いてきます。
年を重ね、役職が変化しても、常に発見があり、刺激的な環境に身を置けることに感謝して、これからもチャレンジしていきたいと思います。